■ notes / Thermidor an CCXVII






「キミのイメージが力になる。キミの言葉が世界になる。信じるだけでいい」

- 「聖剣伝説 Legend of Mana」(スクウェア)





◆CCXVII年熱月22日

 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を家族で観てきました。本当はその足で「サマーウォーズ」にも行こうとしたのだけれど失敗。そちらは満席でした。
 以下、弟との意見交換。録音とかはしていないので記憶に頼って再構成してます。

■「どう思った?」「まあまあ?」
■「料理できるようになれたらいいなあ、とか最近思っていたんだけれど、これ観てあんまり料理したくなくなった」
■「シンジ君については釈然としないよね」「いやでも、シンジ君は前だってたまには頑張ったりしてたわけで、その頑張りが報われるか報われないかはシンジ君の問題ではなくて庵野の問題なんだから、シンジ君を責めるのは間違っているよ」「まあそうか……」
■「主人公の男の子に同一化して、で好きなキャラが正ヒロインとして選ばれてよかったなー、みたいな人たちがいるから、やっぱりまずいでしょー」「確かに、そういうのは納得がいかないよねー」
■「実際あれは他の選択肢ないよねえ。前回は奇跡的な頑張りをみせていたけれどそれもシナリオの応援あってだし」
■「いやでも、それとは別にやっぱりシンジさんは立派すぎますよ。料理とか」「まあ確かに、前半リア充してたしねえ」
■「まあ某氏がアスカ萌えに走るのは分かるなあ」「そう? 別にそういうの感じなかったんだけれど」「まあその、あれはそうなんですよ」
■「エリートの責務だからしかたないわねみたいなこと言ってるフラレっ娘に自己同一化するわけ!」
■「アスカはまあ割とすんなり、で、シンジ君も問題だけれど、それよりレイがああなったのは釈然としない」
■「まあそれも、不幸な子がああいう風に素直になってよかったね、という話ではあるんだけれど……」
■「今回の話でレイ萌えに走る人っているの?」「いや、中高生にはそういうのいっぱいいるはず」
■「レイはやばいよね」「これは普通にないわって思った」「まあ僕はそこまでは言わないけど……」
■「今回の話がシンジ×レイ派の勝利というのは作っている側の人たちのアレがなんか……」「というか、レイ派勝利というのは嘘ですよね」
■「でもまあ、どこでも言われていることだけれど、《You Can (Not) Advance.》な訳だから、まだどうなるかは分からないし、あんまり結論出すのもアレですね」
■「つーか、新キャラ……」
■「てかさー、もっと外部的な何かだと思ったのに」「そうそう」
■「もっと強いかと思っていたのに、全体に薄かった。というのは、上手くはいえないんだけれど、独りだけ別のことやっている感というか」「一応、まだ目的とか明らかになってないから」「うん、今のところはね」
■「独りだけ誰ともコミュニケーション不成立なんだけれど、で、そのことは強いことの条件ではあるんだけれど、《コミュニケーション不成立で生きていく=獣》という図式がまずい気がする」「?」
■「萌え4コマにもよく相手の話を聞かない人って出てくるけど、あれは何か異常な思い込みがあって、その思い込みによって生きているわけじゃん。で、そういう人ってみんな強いよね」「うんうん」「でもマリはそうじゃなくて、闘うのが楽しいとか動物的肉感的なあれそれな訳です。でも、いまどき獣とか言われてもねえ」「あー」
■「にゃとか言っているのにもかかわらずちょっと自分とは違うなあというのは思ったね」「そうそう。同じにゃーとか言っている同士としては」
■「ぶっちゃけ何も思わなかったけれど、正直どうかなって感じかなー」
■「というか、『裏コマンド』という単語はないw」「あれは確かにない。2009年には許されないよね」「笑いをこらえるのに必死だった」
■「ゲンドウさー、相変わらず、どの部分をみても何も考えてないのが分かるよねー」「あのおじさんは楽しそうでいいね」
■「前も話したと思うけれど、西尾維新を通した眼でエヴァを観ると色々整理される。例えば、明らかに西東天というキャラクタは碇ゲンドウが元ネタなわけです。あのおっさんの無責任だったり何も考えていなかったりやたら女にモテたりというのをちゃんと文章で説明して分かるように描いたのが西東天でさ」
■「何も考えてないおじさんが楽しそうにしているのをみるのは本当に楽しいものですねー」
■「『食事って楽しい、ですか?』『ああ』のシーンは超おちゃめ!」「うんうん。あのシーンは本当に何も考えてない感じが出ててよかった! 絶対その場その場で適当に生きてる。考えて行動してたらあんな無茶苦茶なことできないもん」
■「で、今回はやっぱり……カヲル×シンジ一択?」「一択でしょ!」
■「いや、カヲル君、だってさ、シンジ君好きすぎでしょ!」「いやーあのラヴはやばいよ。ときめき最大値だったね、あの中では」
■「『お父さん』とか呼ぶしね!」「うん。ラヴ全開」
■「Qではカヲル君に頑張ってもらうしかありませんね」「うん、庵野をやっつけてもらわないと」
■「今回は本当にカヲル君最高だったなー」
■「今日の日はさようならのシーンあと、後半映像的にはなかなかだったけれどお話としては釈然とせず盛り上がりきらないまま終わっちゃったなー、みたいな感じでエンドロール眺めていたところで、いきなりカヲル君が現れて『今度こそ幸せにしてみせる』とか言い出すわけですよ! キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!ですよね!」「完全に食われちゃった」
■「いやー、カヲル君。愛だよ愛」「愛ですね」
■「……野村哲也がエヴァをリメイク?」「…………それだ!」
■「ええと、ちょっと待って。凄いそれっぽいぞ。『ヱヴァンゲリヲン』という表記でしょ。Utadaでしょ、ラストがおかえりただいまでしょ」「新キャラも」「そうだよね、あの変な口調とか」「マリ語録」「眼鏡の感じもだよね」
■「というかアレだ、アスカ殺しましょうレイ出しましょうだね」「確かに。アスカ殺しましょうレイ出しましょうだ」「なるほどー」
■「つまり、この10年世界が野村哲也によって丸ごと創りかえられたという事実を反映しようという意識がみられる、ということかな。それは偉い」「いやー、素かもよ?」


◆CCXVII年熱月24日

 最近一番に萌えてるキャラはカミナギさんとこの3姉妹です。「カミナギ超かわいいよー、こやつめハハハー」とかつぶやきながらにやにやしてインターネットして家族の人にかわいそうな目で見られる日々です。
 しかし何というか、プログラムっ娘萌えに関しては黒衣の人があまりに超越しすぎてて他の追随を許さない、みたいな感じだよなあ、そうなると。本当に凄いですよねえ。

 ラノベとかでBOTっぽく喋るキャラ出したら人気でないかな、とか考えたのですが有名な作品ですでにやられてた。


◆CCXVII年熱月25日

 走り書き。Twitterのポストみたいな感じで。

・何故ネトゲ=純愛か(おこさまランチとか)、という問題の周辺で。
・ネトゲのよくあるキャッチコピー「本当の自分をみつけた」→乙女ちっく?
・周囲に「かわいい」を見出そうとする態度、世界を「かわいい」風にデコレーションしようとする態度の極まったものが「ぶりっこになれる私」としてのアバター?(ネカマ含む)
・とはいえ非女問題とかネカマやると貢いでもらえるよみたいな話からも分かるように、実際には損得も関わるし深刻な軋轢も生む話だったりする。
・それをみない態度というのはどのようにして可能なのかはよく分からない。
・ところでそもそもインターネットとは、「周りのしがらみから解放された状態、本当の自分」を仮構するものである。
・空瓶通信、セカイ系。
・とはいえ現在のインターネットはそのような形ではない(いわゆるWeb2.0というやつ)。
・コミケを空瓶通信だと思い込むことが出来た時代というのは確かに存在した。今でもその空気は残っているし、僕は強くその立場に立つ。
・(そういう発想の作家としては、双見酔とか?)
・Pixivにおいてそういう幻想というのはどんな感じなのかな。

 箇条書きだときっちり文章纏めなくていいから樂ですね。


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